君は昔、私の髪の先に漂う茉莉の香りが好きだって言った
でも今はそれがホルマリンの臭いと混じり、保管箱の中に漂ってる
君がくれた木の櫛の歯の間に、半分の黒髪が挟まってる
法医は言った、その髪の色は私の枕元のものとはちょっと違うって
君が行方不明になってから7つ目の夜を数えてる
冷蔵庫の中のバラの根は、肉の中に伸びている
玄関に残された君の靴は、先が内側を向いている
まるで自分でつま先立って、靴箱に戻ったような姿だ
彼らが壁を壊す時、私は君の好きなスープを作っていた
鉄筋に絡みついているのは、去年作り損ねたスカーフだ
針目が乱れたところに、ボタンが挟まっている
君のシャツの3番目のボタンとまったく同じ
君は昔、屋根裏部屋の軋み声が嫌いだって言った
でも私は3段目の階段の下で、君の時計を掘り出した
針は3時17分に止まっていて、時計の裏蓋には
刻まれた「愛」の字が、何かに削られて、偏りだけ残っている
彼らは私に、あの夜なぜ屋根裏部屋のドアを閉めたのか聞いた
私は天井から染み出る真っ赤な色を指差して言った
君はいつもかくれんぼが好きだから、今回は深く隠れ過ぎたんだ
壁の皮まで君の代わりに、黙っていてくれるんだ
実は私はもっと早く気づくべきだった、君が始めた時から
私が差し出したスプーンを避け、鏡の中の私たちの姿を避け
目を合わせる瞬間をすべて避けていた
やっと分かった、愛されないのは死よりも冷たい
かくれんぼ
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